相続税対策

ここでは遺言書による相続税対策についてご説明させていただきます。

相続税の基礎控除は平成27年1月1日より下記の額に改正されました。

【基礎控除額】3000万円+600万円×法定相続人の数

相続財産の総額が上記の額を超える場合には、相続税が発生します。

では、遺言書では、どのような相続税対策をすることができるのでしょうか。下記にてご確認ください。

 

1次相続と2次相続を考える

下図の相続は、4人家族でお父様が亡くなって、相続人が3名の相続になります。
お父様名義の財産は、不動産3000万、預貯金3000万円の遺産総額が6000万円とします。 

kan0817.png 左図の場合、相続人が3人ですので基礎控除は4800万円。遺産総額は1200万円超えていますので1200万円に対して税金が発生することになります。

1次相続対策

このような場合、生前にできる対策としては、財産を贈与税が発生しない範囲で生前に贈与しておく事も税金対策になりますが、遺言書ででできる対策としては、財産の分配を2次相続の事も考慮した遺言書を作成することです。遺言書では配偶者に渡し過ぎないようにし、子供にある程度の財産を相続させ、2次相続(配偶者が亡くなってしまった時)の際の子供の負担を軽減させます。お父様の亡きあと、相次いでお母さまが亡くなってしまった場合、相続人はお子様2名となり、基礎控除は4200万円となりますので、1次相続の時点で奥様が多く相続してしまうと、お子様2人が相続する2次相続の際、相続税が発生する可能性が高まります。

遺言書がない場合、法定相続分で相続をすると財産の2分の1は配偶者が相続することになります。こうなると相続税対策は出来なくなりますので遺言書で指定しておくことが有効です。

2次相続対策

kan0817b.png

左図のようにお母様が亡くなって場合の相続は相続人は2名で 基礎控除は4200万円です。相続税を支払う必要性が高まります。 

2次相続においては、お母様自身にも2000万程財産がある場合とすると、1次相続の際、お父様の6000万円 のうち、半分の3000万円をお母様が相続してしまうと、お母様が財産の総額が5000万円となります。このお母様が亡くなった場合には、2次相続の相続人である2人のお子様には、相続税支払うことになってしまいます。

ですから1次相続の際に、遺言書でお母様にいくら相続してもらうかという事がポイントになります。 

 

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