2019年01月08日
Q:養子の子供は相続人になるのでしょうか?(島田)
2か月前に私の父が亡くなりました。父は私の幼少期に母と離婚しており、その後私とは音信不通でした。父の今の妻にあたる方から連絡があり、父が亡くなったことと、長年島田で暮らしていたことを知りました。父の今の妻と遺産分割の話を進めることになったのですが、相続人にあたるかどうかわからない人がいます。その人は今の妻の連れ子の子供です。父と今の妻は10年前に結婚したのですが、その際今の妻の連れ子を父は養子にしました。しかし、その養子は5年前に亡くなっているのです。今の妻は養子が生んだ子も相続人ではと思っているようなのですが、実際法律上どのようになるのでしょうか?。なお養子の子は今15歳になります。(島田)
A:養子の子供の場合、養子になった時期で代襲相続人かどうか異なります
相続が開始したときにはまず相続人を確認することが大事です。今回お父様の相続人は、まず実子であるご相談者様、そして配偶者である今の奥様です。問題は10年前に養子になった今の奥様の連れ子の子供です。ポイントはいつ養子になったかという点です。
通常被相続人より先に被相続人の子が死亡していた場合、その者の子が代襲して相続人になります。子供の場合は代襲に何代までという制限はありません。しかしながら一点だけ注意すべきことがあります。代襲相続は代襲者が被相続人の直系卑属であることが条件です。よって養子の子は養子になった後に生まれた場合は代襲相続人になれますが、養子になる前に生まれた子は直系卑属ではない為代襲相続人になれません。今回の場合、生まれた後に親が養子になったため、相続人ではないという結論です。
相続において相続人を確定することはとても重要です。戸籍を確認せずに遺産分割協議を行った結果、のちに別の相続人がいることが判明し無効となるケースもあります。静岡相続遺言相談プラザではこのようなご相談事も無料相談で承ります。島田にお住いの皆様お気軽にご相談ください。
2018年12月04日
Q:行方不明の弟が相続する分の財産はどうなりますか?(焼津)
先日、焼津の実家の父が亡くなりました。母は歳なので長男の私がもろもろの手続きを進めていこうと思っています。葬儀は無事に終わったのですが、相続手続きでわからないことがあります。私は3兄弟の長男ですが、一番末の弟が数年前から音信不通でどこで何をしているかわかりません。もちろん彼も相続人の一人なので、相続手続きを進める際に彼の分の相続手続きはどうすればいいのでしょうか? 私が代わりに手続きや管理をするべきなのでしょうか?(焼津)
A:行方不明の相続人の代理となる不在者財産管理人を選出します
相続人が音信不通で連絡が取れないとき、同じ相続人の立場の方が代理を務めることはできません。行方不明者の代理となる不在者財産管理人の選出を家庭裁判所に申し立てます。行方不明者と利害関係がない人物か、司法書士や弁護士を候補者にします。行方不明者、つまり不在者の代わりに遺産分割協議書に署名捺印をします。不在者がいる遺産分割協議では、不在者が不当な不利益を受けないよう、その不在者の法定相続分を下回るような遺産分割協議案にたいしては、裁判所は原則として許可しません。
行方不明となっている相続人の消息が長年不明である場合は失踪宣告の申し立てをする方法も考えられます。失踪宣告とは、行方不明者が行方不明になってから7年以上経過したとき、その人を法律にのっとり死亡したものとみなす制度のことです。行方不明者の戸籍謄本や失踪を証明する資料などを添えて家庭裁判所に申請します。失踪宣告されれば、法律上死亡したとみなされるので、その相続人をのぞいて遺産分割協議などの相続手続を進めることができます。あとになって失踪宣告を受けた人が現れ、失踪宣告の取り消しを申立てれば、その人の法律上の権利は復活し相続関係の権利も戻ります。
静岡相続遺言相談プラザでは相続に精通した司法書士・行政書士が自信を持って相続手続きのお手伝いをしています。相続についてわからないこと、ご不安な点があれば、当プラザの無料相談でお話をお聞かせください。
2018年12月04日
Q:遺言書の内容と違う遺産分割をしてもいいのでしょうか?(藤枝)
先月父が亡くなりました。父は遺言書を遺していたので、相続人が全員そろった場で内容を確認すると父の財産である預貯金の他に、土地や株券、国債、ゴルフの会員権、美術品等を相続人それぞれに振り分けられていました。父なりに考えてそれぞれに振り分けたのだと思いますが、私たち相続人はそれとは違う遺産分割を望んでいます。相続人は母と私たち3姉妹ですが、全員が遺言書の内容の遺産分割には納得していないので、私たちが遺産分割協議を進めて遺言書の内容と違う遺産分割をしてもいいのでしょうか?(藤枝)
A:相続人全員の合意があれば可能な場合があります
遺言書による遺産分割の指示がある相続の場合、基本的に遺言書の内容が尊重されますが、相続人(遺贈がある場合は受遺者も含めた)全員の同意があれば遺言書の内容と異なる遺産分割も認められるとされています。ただし、これら全員の同意があったとしても遺言の内容と異なる遺産分割は認められない場合があります。
・遺言で指定した遺産分割の方法以外の分割を禁止する意思を遺言で明確にしている場合
つまり、遺言書で遺産分割の方法を指定し、さらにこれ以外の分割方法を認めないと明記されている場合です。
・遺言執行者が選任されており、その遺言執行者の同意が得られない場合
遺言執行者は遺言者の遺志である遺言の内容に従って執行することが本来の職務です。相続人と受遺者の全員が遺言と異なる内容の遺産分割を求めたとしても遺言施行者は遺言の内容に従って遺産分割をすることができます。
これらの場合は、もしそれ以外の遺産分割をしたければ、いったん遺言通りの分割内容で相続手続を行い、共同相続人や受遺者間で譲渡や売買などの新たな契約を結び希望する財産移転を行うことになります。
遺産分割や相続の問題でわからないことやご不安に感じることがあれば専門家への相談をおすすめいたします。遺産分割協議を正しく理解し、進めていかないとせっかくまとめた内容が無効になってしまうこともあります。
静岡相続遺言相談プラザでは相続に精通した司法書士・行政書士が自信を持って相続手続きのお手伝いをしています。お困り事があれば初回無料相談でお話をお聞かせください。
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