2019年08月08日
Q:相続人が認知症である場合の相続手続きについて教えてください(島田)
先日島田の実家に暮らしていた父が亡くなりました。相続財産としては、島田にある自宅のマンションの他に島田市内に複数の不動産と預貯金が3000万円ほどあることがわかっています。
私は父の長男であり相続人の立場となりますが、他の相続人として母と弟もいるので亡き父の相続人は計3人となります。実は、母が1年ほど前から認知症を患っており施設に入っています。最近、母の認知症の程度が進行し、日常生活においても家族の判別がつかなくなり、食事などの自分の身の回りのことについても常時介護が必要な状況であるために、父の相続手続きをどのように進めたらよいのかわからずご相談させて頂きました。(島田)
A:相続手続きを進めるために、家庭裁判所に成年後見人を選任してもらうとよいでしょう。
相続人の立場であるお母様が認知症で相続手続きをどのように進めればよいかお困りとのことですが、ご家族の方であっても正当な代理権もなく認知症の方に代わって相続手続きに必要な署名や押印をする等の行為は違法となりますので、相続手続きを進めるためには法定後見制度を利用するとよいでしょう。
法定後見制度は、家庭裁判所によって選ばれた成年後見人が、判断能力を欠く状態にある本人の利益を考えながら、本人に代わって財産管理をしたり相続などの法律行為をすることによって、本人を保護する制度です。
ご相談者様のお母様のように、相続人が認知症によって判断能力がない場合に遺産分割協議を行うには、相続人に代わって手続きを進める成年後見人を家庭裁判所に選任してもらう必要があります。
成年後見人は民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てをすることで、家庭裁判所が相応しい人物を選任します。成年後見人には、親族が選任されることもありますが、第三者である専門家が成年後見人となる場合や複数の成年後見人が選任される場合もあります。ただし、未成年者・家庭裁判所から解任された法定代理人・保佐人・補助人・被後見人に対して訴訟を起こした者やその配偶者と直系血族・破産者・行方不明者は成年後見人になることはできないとされています。
成年後見人が選任されると、遺産分割協議後も法定後見制度の利用が継続しますので、今回の相続のためだけではなく、その後のお母様の生活にとっても必要かどうかを考えて法定後見制度を活用するとよいでしょう。
今回のご相談者さまのように相続人の中に、認知症や障がいなどによって意思判断能力の乏しい方が含まれる場合には、まず当プラザのような専門家へと相談をすることをおすすめします。
当プラザでは島田にお住まいの皆様の家庭裁判所へのお手続きに関してのお手伝いの実績がございますので、島田近郊にお住まいの方は、静岡相続遺言相談プラザの無料相談をご利用ください。
2019年08月08日
Q:相続財産であった実家を売却した後でも相続放棄はできますか?(藤枝)
藤枝の実家で一人で生活をしていた父が亡くなりました。母は数年前にすでに他界しており、私達娘家族との同居は断り実家で一人暮らしをしていました。葬儀も滞りなく済ませ、相続人である私と妹の2人で古くなっていた実家については、2人とも藤枝を離れて生活をしている事もあり早々に売却をし、売却代金を妹と2人で平等に分け受けとっています。
ところがつい先日、取引のない金融機関より連絡があり父が生前に多額の借金をしている事がわかりました。相続人である私と妹に返済を依頼する内容の連絡でした。2人とも借金については寝耳に水、全く知りませんでした。金額もすぐに返せるような内容ではないため困惑しております。相続放棄の期限である被相続人の死後より3ヶ月はまだすぎていませんので相続放棄をしたいのですが、今からでも相続放棄できるのでしょうか。(藤枝)
A:相続放棄の期限内であっても、状況により相続放棄が出来ない場合があります。
相続放棄の手続きは、原則として相続人が相続が発生した事を知った日から3ヶ月以内と定められています。しかし、相続人が相続の発生を知っており、相続財産の売却をする等の財産の全部または一部を処分した場合には単純承認したと判断されるため全てを相続しなければなりません。ですから、今回のように不動産の処分等の行為があれば、相続の発生を知った日から3ヶ月以内であっても相続放棄は認められません。よって、今回のケースについては相続放棄をする事は難しいでしょう。
こちらのご相談者様のように、相続人の知らない借金があったというケースは意外に多く実際に同じようなご相談もいただいております。今回のようなケースを防ぐためには、まず相続人となった場合には早い段階から専門家へと相談をし、財産財産全てについて調査を行ったうえで相続放棄をする必要があるかどうかを判断しましょう。こちらのケースと同じようなご状況でご不安な方は、当プラザへとご相談下さい。必要なお手続きとその先必要となるお手続きについてもご案内する事が可能でございます。
静岡相続遺言相談プラザでは、相続の専門家である所員一同で藤枝のみなさまの相続のお手伝いをさせて頂きます。藤枝近隣にお住まいの方で相続に関するお困り事がございましたら、まずは当プラザの無料相談をご利用下さい。藤枝の皆さまからのお問い合わせ、ご来所を心よりお待ちしております。
2019年07月26日
Q:遺言書をどのように保管したらよいのかわからない(島田)
子どもの時から島田で暮らしている70歳の女性です。配偶者はおりましたが、3年前に先立たれ、子供もおりません。私の推定相続人にあたるのは、妹と弟になります。弟とはあまり仲が良くなく、妹とは私の足が不自由なこともあり、一緒に島田の実家で暮らしております。亡くなった夫が島田で会社経営をしていたためそれなりの財産を遺してくれたのですが、そのことを知っている弟がやたらと資金援助をせがむようになってしまいました。私としてはお世話になっている妹に全財産を相続してもらいたいと思っているのですが、妹は弟の存在に少々おびえているところがあるので、遺言書を準備しても弟に強く言われたらしぶしぶ渡してしまうのではないかと心配しています。遺言書は準備したいのですが、どのように保管するのが良いでしょうか?(島田)
A:公証役場で保管される遺言書があります。
遺言書は法律で定められている方式で作成する必要があります。一番知られているのは自筆証書遺言です。これは自筆で作成する遺言書のことです。手軽に作れるため、早々に書いてみたいという方も多いかと思われます。しかしその遺言書自体が一通しか存在しないため、紛失や意図的に破棄されてしまうリスクは大きいです。
他の遺言書の方式として公正証書遺言があります。これは公証役場にて公証人に作成してもらう遺言書です。公正証書遺言は原本、正本、謄本の3部が作られ、そのうち原本が公証役場に原則20年間保管されます。万が一遺言者が受け取っていた正本と謄本が紛失してしまっても、遺言者が亡くなった後相続人は公証役場に遺言書の謄本を取り寄せることができます。今回のご相談者様はきちんと保管されるかがご不安とのことなので、公正証書遺言で作成することをおすすめします。また、2020年7月10日には自筆証書遺言を法務局で保管してくれる制度も始まりますので、検討してみてください。
なお今回のケースの場合、遺言書の中で信頼できる第三者を遺言執行者に指定したほうが妹様にとっても安心かと思われます。遺言執行者の依頼をお受けしている専門家もありますので、まずはご相談ください。
静岡相続遺言相談プラザでは遺言書のお悩みについてご相談をお受けしております。有効である遺言書を作成するのはもちろんのこと、相続人間でトラブルが起きないように文案を考えることが大切です。島田にお住いの皆さまのご状況に合わせてベストな遺言書をご提案いたします。まずはお問い合わせください。
2019年07月17日
Q:被相続人の死亡保険金は遺産分割の対象になりますか?(焼津)
実家の焼津に母と2人で暮らしていましたが、この度母が亡くなりました。
相続人は私と兄の2人です。兄は実家を出て、同じ焼津市内に家庭を持っています。
母の生命保険金の受取人は私ですが、兄が、生命保険金も相続財産として遺産分割しなければ不公平だと言っています。(焼津)
A:生命保険金は、基本的に相続の対象となりません。
生命保険金は、受取人自身の財産です。
相続は、被相続人(この場合お母様)の財産を相続人で分けるものですから、生命保険金は相続の対象とはなりません。
ただし、ご相談者様が生命保険金を受け取ったことによって、お兄様が相続する金額と著しく差が生じ不公平が大きい場合、「特別受益」として扱われることがあります。
特定の相続人が被相続人から生計の資本等のために生前に贈与を受けていたり、遺贈を受けた場合、他の相続人が取得する遺産の額と著しく差が出てしまうことがあり、このような不公平をなくすために、民法では、このような生前の贈与や遺贈の額は「特別受益」と呼ばれ、相続の時に遺産として計算します。
しかし、被相続人がこのような生前贈与と遺贈を特別受益として遺産に加えない旨の意思表示をしている場合は、遺産として計算しなくてもよいこととされています。
なお、この特別受益については、2019年7月から施行された相続法の改正により、婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用の不動産について生前の贈与や遺贈がされたときは、被相続人はこれらを特別受益として遺産に加えない旨の意思表示をしたものと推定するとされました。
また、前述の通り、生命保険金は被相続人の財産にはなりませんが、「被相続人が死亡したことによって」取得するものであるため、被相続人が保険料を負担していた生命保険金については、税法上、「みなし相続財産」として、相続税の課税対象になります(一定の非課税枠があります)。
このように、相続における生命保険金は遺産分割の必要こそないものの、受け取る額や遺産の総額等の状況によって特別受益や相続税が絡んでくるため、判断が難しい部分があります。
静岡相続遺言相談プラザは、焼津からもアクセスしやすい島田市に事務所を構えておりますので、一度無料相談にお越しいただき、詳しいご状況やお客様のご希望をお話いただければより適切なアドバイスをさせて頂けると思います。
是非、お気軽にご相談下さい。ご予約をお待ちしております。
2019年06月20日
Q:相続で揉めないように父に遺言書を残してほしい(藤枝)
私の両親は70代ですが、2人ともとても健康で夫婦仲良く藤枝にある実家で暮らしています。私は長男で家庭を持ち実家の近く住んでいます。
先日親しい友人のお父さんが亡くなり、自分の両親にもしもの事があった場合について考えるようになりました。両親はとても健康ですが年齢からみて、これから先にいつかは必ず起こる相続ついて考えなくてはいけない時期だと改めて感じています。
両親の相続を考えるにあたり心配な点があり、ご相談させていただきました。
私には弟が二人いますが、その二人が昔から仲が悪く、両親の相続が発生した際に揉めてしまうのではないかと心配しています。父には不動産の財産がいくつかあり、遺産分割が難しくなるのはわかっているのですが、その時に兄弟で揉めないようにするにはどのような方法があるのでしょうか?(藤枝)
A:お父様に遺言書を作成してもらいましょう。
ご相談をいただきありがとうございます。ご相談者様がご心配されているように、お父様の残した相続財産で不動産が大半を占める場合、たとえ兄弟仲が悪くない場合でも相続の際に揉めてしまうことも少なくありません。不動産が相続財産の場合、どの不動産を相続するかによって時価や賃料収入等で不公平感が生まれやすいからでしょう。
相続時の兄弟間のトラブルは相続手続きが終わったその後も引きずることがありますので、無用な争いを防ぐためにも、お父様が遺産分割の内容を指定する内容の遺言書を作成することをおすすめいたします。
もしもご両親が作成に積極的でない時には、遺言書を作成することのメリット、遺言書がないことのリスクを説明しわかってもらうことが大切でしょう。とはいえ、子供の立場からご両親に遺言書の作成について言い出しにくいと感じられる方も多いと思いますが、親側も話題にしにくいと言い出すことをためらっていることもありますし、手続きなどがわからず躊躇しているという場合もあります。そのような場合は、ご家族の手伝いがあれば抵抗なく遺言書の作成を進めることができるケースもあります。
ご家族だけで話を進めるのがご心配な方は専門家に相談されるのも一つの方法でしょう。また、有効な遺言書を作成するためにはいくつかの大事なポイントがありますが、専門家に依頼をすればルールに沿った遺言書を作成できますので安心できるかと思います。
静岡相続遺言相談プラザでは、藤枝をはじめとする静岡近郊の皆様の相続に関するご相談に数多くご対応させていただいております。遺言書についてのご相談にもご対応させていただきますので、ご心配な方は当プラザの無料相談をご利用ください。
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