島田の方より遺産相続についてのご相談
2018年07月12日
Q:生前にもらったお金は相続分に影響するのでしょうか?(島田)
父が亡くなり、母と私と妹の三人で遺産相続することになりました。どのように分割するのかを考えているときに疑問が出てきました。父の相続財産は3,000万円ありますが、妹は家を建てる際に父から資金として600万円援助してもらっています。
これは遺産分割の際の計算に関係するのでしょうか?
私は援助してもらっていないので、遺産分割はその分多くもらいたいと思っていますが、法外な主張をして兄妹の関係を悪くしたくはありません。(島田)
はい。生前に受けた援助は相続分と見なされることがあります
ご相談のケースでは、妹様が受け取った600万円は特別受益と見なされる可能性があります。亡くなった方から過去に受けた利益がある相続人がいる場合、法定相続分通りに単純に分割してしまうと、相続人間で不公平が生まれることがあります。そのような時に、過去に受けた利益を特別受益として遺産分割の際に考慮するのです。特別受益がある場合の計算方法は、残された財産に受益者が受けた援助の金額を足した「みなし相続財産」の額から遺産分割をして、受益者の相続額から先に受け取った利益の金額を引く、という流れになります。
今回のケースで計算すると、まず相続財産として遺された3,000万円に妹様が受け取った600万円を足し、みなし相続財産3,600万円とします。
- 3,000万円 + 600万円 = 3,600万円
その3,600万円を法定相続分で分割すると、配偶者は遺産の1/2を相続するので、お母様には1,800万円
- 3,600万円 × 1/2 = 1,800万円
子は配偶者と分け合った遺産を子の人数で等分するので、兄妹2人の場合はその1/2で900万円が兄妹それぞれの相続分となります。
- 1,800万円 × 1/2 = 900万円
ただし、妹様は家の購入資金としてすでに600万円を受け取っているので、妹様の相続分から600万円を引いた額、つまり300万円が妹様の実際に受け取る相続分となります。
- 900万円 ― 600万円 = 300万円
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