相談事例

焼津の方より遺産相続についてのご相談

2018年03月13日

Q:行方不明の兄弟の相続分はどうなるのでしょうか?(焼津)

私の兄は数年前から行方不明です。先日焼津の実家に住む父が亡くなり、遺産を母と私と兄の3人で分けることになると思っていたのですが、兄は行方不明で連絡も取れず、生きているか死んでいるかすら分からない状況です。このような場合、行方不明の兄の相続分はどうなるのでしょうか? 相談できる相手もおらず困っています。(焼津)

A:行方不明の期間によって手続きと相続の内容が変わります

相続人が行方不明で生死がわからない、音信不通で連絡が取れないなどはそれほど珍しいケースではありません。今回のご相談内容のように相続人が行方不明であっても、生きている限りは相続の権利を持っているため、その人を除いて遺産協議を進めることはできません。行方不明になってから(相続人の生存を確認できた最後の日から)7年が経過している場合は「失踪宣告」を裁判所に申立てます。これが受理されると行方不明者は死亡したとみなされ、遺産分割協議を進める事が可能になります。一方、行方不明になってから7年が経過していない場合には不在者のための財産管理人である「不在者財産管理人」を選任します。その方が遺産分割協議に参加し、相続手続きを進める事ができます。不在者財産管理人には、利害関係のない被相続人の親族が選任されるのが一般的です。もし候補がいなかった場合は家庭裁判所が専門家(弁護士など)を選任します。

遺産相続は、故人の財産の調査やさまざまな書類の準備など大変な労力が伴います。さらに行方不明の相続人のための手続きなどが発生した場合、分かりにくい内容にご不安を感じる方も多いと思います。

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